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竹製品1個2千円の訳

今日(2/9)は、ネットで注文のあった竹製品を納品しました。

 

価格は2千円。送料は別途着払い。

 

「高~い!」

という声が聞こえてきそうです。

 

確かにそうかもしれません。そして、実際、以前は相当安く出していました。そうでないと数が出ないからです。

 

でも今は、これ以下の値段では作る気がしません。だから2千円なのです😁

 

もう少し、この辺について補足しておきます。興味のある方はどうぞ。

 

1 実は、この製品1個の注文が入ると、私はまず竹林に行って適当な竹を切り出すことから始めます。切りたての竹の香りも味わってほしいからです。また、竹は切って数日たつと竹の緑色があせていくからです。

  今の時季はとても寒いのですが、納期が決まっていますからさぼるわけにもいきません。だから、2千円にはこの「気力」代も入っています。あんまり安い価格だと気力が出ないのです😁ヤッテラレナイ

 

2 竹を切るには道具が要ります。私は、竹林から竹を切り出す際にはチェーンソーを使います。切れば刃も油も減ります。本体の寿命も短くなります。その分も価格に転嫁する必要があります。

 

3 切り出した竹は、竹専用の刃を装着した電動のこぎりで切断します。普通のノコギリだと切り口がギザギザになって美しくないからです。また、そばチョコやお酒を飲む用に使う竹なら唇をけがしてしまいます。ということで、この道具も価格に転嫁されます。

 

4 その後は、ベルトサンダーという紙やすりの親分みたいな機械で上下を平らにし、水平にします。これが結構面倒です。節の部分がうねっているので、見る方角によって水平感が変わってくるからです。水平を図る道具も使います。ということで、これも価格転嫁要素です。

 

5 それができたら、面取りします。これは竹の切断面の端に目の細かい紙やすりをかけてなめらかにする工程です。当然紙やすりも消耗します。

 

6 最後に圧縮空気をかけ、布で拭いて、汚れを取ります。

 

7 これで完成ですが、発送のための段ボールや梱包材も価格に転嫁すべき要素です。そして、一連の人件費(私の労力・時間)です。すべての工程を時間にすると2時間くらいかと思いますので、これに最低時給千円をかけると、これだけで2千円になります。

 

8 ということで、私は、これを2千円以下で販売したら成り立たない商売だと思いますので、そういう意味でも2千円にしているわけです。

  そして、幸いにも、今回のように買っていただける方がいるので、これを維持しようと思っています。

 

9 また、根本には、荒れた竹林対策には、竹を価値あるものとして世間の方に認めてもらい、買ってもらう必要があるという考えがあります。そして、この製品と価格は、その竹林対策に有効なものかどうかを実験する試みという意味もあるのです。この製品が2千円で売れるなら、竹林保有者は竹を放置せずに切り出して、製品にするのではないかという期待です。

 

 以上、なぜ2千円かというお話です。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊