· 

ドラズン窯の構造を公開!

今日(2/1)も1日中冷蔵庫の中状態🥶

 

でも、明日以降は天気が荒れるとの予報だったので、雪の中から掘り出した竹を切って竹炭をつくりました。

 

以下は長文。写真の説明です。

特に今日使った「ドラズン窯」の上部の構造について詳しく説明しています。

お見苦しい画像も続きますが、この部分に関して質問されることが多いので、改めてアップしておきます。興味のある方はどうぞ。

 

【1枚目(上部)】竹をテーブルソーでカットしているところです。今日は乾燥がかなり進んだ竹を使いました。工房が火事で焼け落ちたので、今日も青天井の下での作業でした。

 

【2枚目:最下の写真。以下順次上の方の順序で説明します。】ドラズン窯の上部です。積み上げた竹材の上に乗っているのは陶器の皿です。煙突部から垂れ落ちてきたタール状の液体が竹材を汚すのを防ぐためのものです。

 

【3枚目】その上に寸胴鍋のフタを被せます。このフタには直径5センチほどの穴を開けており、ここから加熱された竹から出る煙を抜きます。

 

【4枚目】その煙を抜くための小さな煙突を置いたところです。ホームセンターで購入したもので、おそらくステンレス製です。以前は直径6センチほどの煙突を使っていたのですが、それだと詰まってしまうことがあったので、直径10センチほどのものに変えました。変えてからは詰まることはなくなりました。

 

【5枚目】その小煙突が突き抜けるように穴を開けた鉄板を被せます。左側には小さな穴が開いています。

 この小さな穴は、寸胴鍋全体を加熱するために燃やした薪の煙を抜くためのものです。薪が燃えた煙を抜く本体の煙突は別にあるのですが、この本体の煙突だけだと寸胴鍋全体が均一に加熱されません。どうしても熱気が底から本体の煙突に向けてだけ流れるからです。その結果、加熱が不十分な場所で生焼けが起きました。そこで、この小さな穴を開けて、もう一つの小さな煙突を付けることにしました。こうすることで、薪から与えられた熱気が寸胴鍋全体に行きわたるようになり、一部に生焼けが生じるようなことがなくなりました。

 

【6枚目】その小さな煙突を乗せたところです。単管パイプをカットしたものです。以前はアルミ製品を使ったことがあったのですが、高熱で溶けてしまいました。鉄製かステンレス製である必要があります。

 

【7枚目】その手前にもう一つの鉄板を敷きます。ここに開いている穴が「本体の煙突」を入れる所です。煙突が下に落ちてしまわないように補強金具をビス止めして支えています。

 ちなみに、この鉄板にはアングルをビス止めしています。熱によって歪むことを防ぐためです。それなりに効果はあったと思うのですが、煙突などを置くために全面的に張り巡らすことができませんでした。その結果、やはり相当程度の歪みが生じました。しかし、製炭に決定的に支障があるほどではなかったので、みっともないですが、そのまま使っています。これは将来の更新時に改めるつもりです。

 

【8枚目】「本体の煙突」をその穴に差し込んだ状態です。煙突がL字型になっているのは試作品時代の名残りです。つまり、L字にすることで、煙突がドラム缶の中に落ちないようにしたのです。しかし、上記のように補強金具で落下を防ぐようにしたので、今は不要の形です。

 

【9枚目】小さな煙突の側から小さな雨樋を伸ばします。これは、この煙突から出た竹の煙から竹酢液を採り出すためのものです。以前は竹を使っていたのですが、熱のために焦げたり、底が丸いために安定しなかったりしたために、これを使うようになりました。ホームセンターの雨樋コーナーで見つけました。何度も使っているうちにタールがこびり付いてしまっていますが、まだ使用可能です。

 細かいことを言えば、この雨樋の下にはケイカル板を敷いています。こうすることで、高熱になった鉄板の熱がそのまま雨樋に伝わって竹酢液が蒸発してしまうことを避けています。

 

【10枚目】その雨樋と小さな煙突の上に、竹から出た煙を吸い込むための煙突をセットします。支えとしてレンガを使っていますが、これは実験的な仮の形です。いずれもう少し手際よく、収まりのよい形にしようと思っています。この煙突はハスにカットしてあり、煙突に吸い込まれた煙が液化して流れ戻ってくる際に雨樋の上に落下するようになっています。これも実験的な段階の仮の形であり、将来は、煙突の下に穴を開けて、もう少しスムーズに竹酢液を採取できるようにしようと思っています。

 

【11枚目】そのレンガの上にもう一段レンガを重ね、上部はケイカル板でフタをします。こうすることで、出てきた竹の煙の大部分を煙突内に誘導することができます。

 なお、小さな煙突に直結することは避けるべきとされています。製炭の終盤時に大量の煙が噴出する際にそれを誘導しきれないからです。つまり、そうなると高熱となった煙が逆流してドラム缶の中で燃焼してしまい、大きな炎が出てしまうからです。いわば緩衝効果を持たせるために直結しないということです。