· 

ノーサイド

ノーサイド

 

 ラグビーのワールドカップでよく耳にした「ノーサイド」ですが、実は日本でしか使われていない言葉だということを知りました。世界では「フルタイム」というのだそうです。

 ラグビーが誕生して間もない頃は「ノーサイド」が主流だったのですが、やがて世界は「フルタイム」を使うようになったとのこと。でも日本だけは昔ながらの「ノーサイド」を使い続けてきた。試合が終わったら敵味方の関係は終了というノーサイドに込められた精神を大事にしたかったのだろうと、誇らしい気持ちになります。

 闘っている間は闘志をむき出しにしていた選手が、試合が終われば笑顔で握手をしたり抱き合ったりして互いの健闘を讃え合う。その光景は見ていても気持ちのいいものです。それをテレビで繰り返し見ているうちに、ラグビー以外でもこれを生かせたらいいのにと、ふと思いました。

 例えば選挙です。選挙戦が激しいほどそれが尾を引き、人間関係が損なわれるようなことがあるようです。このようなとき、日本が大事にしてきたノーサイド精神を発揮してしこりを残さないようにしたいものです。

 

  令和元年11月13日